Coin Danceのデータによれば、先週ベネズエラでビットコインの取引量が過去最高値を記録した。2018年間、市場は低迷したが、新興国において仮想通貨の普及はめまぐるしく進展している。


ベネズエラのビットコイン取引量が過去最高を記録

Coin Danceによると、2月2日から2月9日のビットコイン取引量はおよそ1700BTC、日本円で6億円相当に上った。昨年夏の取引量と比較すると400%近い上昇をしており、この背景にあるのが、ベネズエラが抱えるハイパーインフレだ。現地時間2月7日に開かれた国会では、1月の物価上昇率は年率268万8670%であったことが発表、月間の物価上昇率は191%であった。現在、ベネズエラでは通貨単位を切り下げる「デノミ政策」を実施しており、このような国においては自国の法定通貨よりも、仮想通貨の信頼が高い。


ベネズエラの仮想通貨事情

ベネズエラ政府は現在、独自で発行した仮想通貨「ペトロ」を配布している。しかし、ペトロには信用を裏付ける証拠がないとの指摘も多く、グアイド暫定大統領は「だましている」とペトロおよびマドゥーロ政権を批判している。グアイド氏はビットコインを支持する発言を過去行っており、「ビットコイン支持者」として知られる。その他にベネズエラでは匿名性の高い取引が可能な仮想通貨「ダッシュ」が取引可能なスマホ「クリプト・モバイル」が人気だという。eToro社アナリスト、マイティ・グリーンスパン氏によれば、過去2カ月間、クリプト・モバイル販売台数6万6000台のうち、ベネズエラでの販売台数は5万3000に上ったとのことだ。


新興国の仮想通貨市場

ベネズエラだけではなく、新興国とビットコインの関係性は深い。昨年7月、イランでビットコインの取引量が一時的に増加したことがあった。この時の要因は、米国の経済制裁を理由にイランの通貨「リアル」が下落したためだった。また、同じ時期にトルコの通貨「リラ」が急落した際、トルコ国内のビットコイン取引高が過去24時間で100%以上増加したケースもある。19年も世界情勢への不安や、地政学リスクが指摘される中、これらの国においてビットコインの取引高がどこまで増加するかは注目に値するだろう。